フリーランスの翻訳者としてやっていくための、最初の一歩とも言える、「トライアル」。
トライアルとは、求人情報を出している翻訳会社が指定する課題を実際に翻訳して、履歴書や職務経歴書と共に提出することです。
一番最初に応募するの、緊張しますよね!
私の初めてのトライアル応募は、アメリアのスペシャルコンテストでした。
どんな感じで応募して、結果どうだったのか?初トライアル体験をシェアします。
アメリアとは?
私は、アメリアの会員になっています。
アメリア(Amelia)とは、「翻訳の仕事獲得とスキルアップを目指す有料の会員制サービス」です。
私は以前、翻訳学校フェローアカデミーの出版翻訳の通学コースに半年間通っていました。
実は、アメリアの運営母体はフェローアカデミーです。
フェローアカデミーの出版翻訳コースに入会すると、アメリアの入会金5000円(税別)がオフという制度があるので、私はその時に入会して、それ以来利用を続けています。
入会金以外に、年会費も必要です。
アメリアの年会費は15000円(税別)です。(一か月に1000円ちょっと)
このアメリア、私は会員になってよかったと思っています。主な理由は以下の3つです。
- 翻訳者の求人がたくさん載っている。
- 翻訳学習者のスキルアップのための「定例トライアル」が毎月ある。
- 履歴書の書き方、トライアルを受けるときのポイントなどの情報コラムが充実している。
翻訳者の求人がたくさん載っている
私は、アメリアの求人情報がメールで来るように設定しているのですが、毎日のように求人情報が配信されてきます。
翻訳学習者から、翻訳を仕事にするにあたって一番難しいのが、「未経験OK」求人を探すことだと思うのですが、アメリアには翻訳実務の未経験者でも応募OKの求人もわりと載っています。
ただ、未経験でもOKの求人の大半は、東京の翻訳会社でのオンサイト勤務(=会社に出勤して働くタイプ)や、翻訳コーディネーターの仕事なのですが、それでもたまに、在宅フリーランスの求人も出てきます。
翻訳学習者のスキルアップのための「定例トライアル」が毎月ある
アメリアでは、「毎月定例トライアル」というのが実施されています。
これは、トライアルの練習みたいなものです。
出版翻訳、実務翻訳、映像翻訳、さまざまなジャンルの課題が月替わりで出されます。
会員になるとその課題を翻訳してアメリアに送って、評価をしてもらうことができます。(別途1500円がかかります)
翻訳を独学で勉強していると、自分の実力がどれくらいなのか、客観的な評価が欲しくなるものです。
締め切りまでに課題を出さなきゃ!というプレッシャーも、モチベーションを保ちつつ学習を続けるのにとても良いです。
履歴書の書き方、トライアルを受けるときのポイント等のコラムが充実
アメリアでは、翻訳者として仕事を獲得するための履歴書や職務経歴書の書き方のコラムも載っています。
また、書籍化されている「トライアル現場主義」という、トライアルに受かるためのポイントが、翻訳会社の担当者の方の目線から書かれているコラムがあり、こちらもとても勉強になりました。
アメリアのスペシャルコンテストとは?
アメリアの求人情報の中に、「スペシャルコンテスト」という求人が出てくることがあります。
出版社や翻訳会社が、応募者の中から今後出版する本の翻訳者を決めるというものです!
一般的に、出版翻訳者への道はとても狭き門だと言われています。
翻訳学校のマスタークラスに通って、先生に弟子入りして、下訳の仕事をもらって、ようやくデビューできたとか、ほとんどお金にならないリーディングレポートをたくさん書いて、ようやく本の翻訳ができたとか、そんな話がほとんどです。
翻訳の実力だけではなく、運にも左右されます。
そんな中、「コンテスト」は、翻訳の実力で仕事が獲得できるチャンスとなります!
私は実務翻訳者を目指しているものの、ちょうど応募のあったスペシャルコンテストの本の分野が、自分の趣味の分野だったので、思い切って応募してみました。
トライアルの内容は?
出版予定の本の一部を翻訳して、アメリア上のフォームから提出するというトライアルでした。文字数は3000字。
私がそのコンテストの存在を知ったのが、提出期限の10日前でした。
「10日。。。子供たちが家にいる土日が2回ある。合計4日はあまり時間がとれない。ということは実質6日だわ(汗)」
と、期限までに仕上げられるかはとても不安だったのですが、私が日ごろから好んで読んでいる、女性の書いた自己啓発本だったので、思い切って挑戦してみることにしました!
所要時間
結果から言いますと、3000字のトライアルを仕上げるまでに、62時間かけました!
いや~、実質6日だったので、1日10時間くらいかけて翻訳してたことになりますね。
もう、寝ても覚めても「あの訳語は〇〇がいいのか、いや待てよ、××のほうか?」みたいな状態でした。
そしてやはり、最後の方は子供たちのいる土日も作業をしないと間に合わなくなり、有料の室内の遊び場に連れて行って、子供たちが遊んでいるのを目の端で確認しながら(何度も見失いながら)ノートパソコンを持ち込んで翻訳してました。。。
62時間の作業の内訳は以下のような形でした。
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全体をざっと読む 1時間
著者の経歴などを調べる 1時間
1回目の翻訳作業 16時間
図書館で資料を借りて、訳語を調べる 7時間
2回目の翻訳作業 26時間
3回目の翻訳作業 9時間
最終確認 2時間
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やはり、出版翻訳となると、関連資料を調べて最適(だと思われる)訳語を選ぶ作業がすご~く時間がかかりました。
でも、本気でトライアルに取り組んだことで、翻訳作業の流れとか、時間がかかるポイントを、感覚的にもつかむことができました!
そして、応募した結果は。。。
自分的には、これは、このまま出版できるんじゃないか!?というくらい練りに練って、最終チェックにも時間をかけて提出したのですが、
結果は、、、ダメでした(涙)。
結果の発表の日に、応募者に対する一斉メールが届きました。
そこには、100名近くの応募者がいたことが書かれていました。
100分の1の確率だったのね!!!!
トライアルの応募期間が2週間弱、そして、トライアルに受かったら、本1冊を2か月ちょっとで翻訳してくださいという依頼だったので、「すでに翻訳者として活躍していて仕事が入っている人には日程的に難しいだろう。これはチャンス!」と思って応募したところもあったのですが、100名も名乗りをあげていたとは。
やはり、出版翻訳者への道のりは、険しいなあ~
と、つくづく実感しました。
まとめ:アメリアのスペシャルコンテストへの応募は仕事の疑似体験になります
私のトライアル応募の初体験はこんな感じでした。
期限を切って、本気で取り組む。
学習時代とはやはり、違ったプレッシャーがかかりますし、これは本当に良い経験になりました。
私はアメリアの営業マンでもなんでもないのですが(笑)、翻訳学習中の人にとっては、本当にいい情報が満載だと思います^^
出版翻訳者への道が開ける、アメリアスペシャルコンテストは不定期ですが、こまめにチェックしてチャンスをつかみたいですね!
おまけ:アメリアキャンペーン情報
アメリアは会員制(入会金5000円、年会費15000円)なので、通常は、コンテストも会員しか応募ができません。
ちなみに、資料請求してから入会した場合は、抽選でAmazonギフト券5,000円がもらえるので、迷われている方は、まずはどんなものか資料請求するのもよいと思います♪